「遺伝的浮動」とは?自然選択がなくても集団は変化する

メモ

前回は自然選択によって生物集団の特徴が変化していくことをみていきました。今回は自然選択が関わらない場合を見ていきましょう。

遺伝的浮動とは

遺伝的浮動(いでんてきふどう)とは、集団内の遺伝子の割合が、自然選択とは無関係に “偶然” の影響を受けて変動する現象です。

例えば

例えば、小さな島に10匹のカブトムシがいたとします。そのうち7匹が赤色、3匹が黒色の個体です。ある日、大きな嵐が来て、「たまたま」、黒色の個体ばかりが生き残ってしまいました。すると次の世代では黒色の遺伝子が優勢になりますよね。このように「偶然の出来事」が原因で遺伝子の割合が変わることを遺伝的浮動といいます。

※ここで重要なのは黒の個体が頑丈だった、といった理由があるわけでなく「たまたま」赤い個体が多く残ったことです。

どんな特徴

遺伝的浮動が起きやすい状況:

集団が小さいとき

10匹の中から5匹が偶然死ぬのと、1000匹の中から5匹が偶然死ぬのとでは、影響の大きさが違いますよね。小さい集団ほど偶然の影響が強くなります。

偶発的なイベントがあるとき

災害や事故などのランダムな要因で特定の個体が死んでしまうと、遺伝的浮動が起きやすくなります。

遺伝的浮動の特徴:

• 自然選択とは異なり、「適応度」(生存や繁殖に有利かどうか)とは関係なく、偶然によって起きる現象です。

• 長期間にわたって繰り返されると、ある遺伝子が完全になくなったり(消失)、逆に集団全体に広まったり(固定)することがあります。

つまり遺伝的浮動とは、「偶然の運」によって遺伝子の割合が変わってしまうことを指します。

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