FC(Functional Connectivity / 機能的結合)=離れた脳領域どうしが“どれくらい一緒に動くか”を数値化したものです(主にfMRIの時系列で評価)。
※因果関係はわからない。
2タイプ
- 静的FC(sFC):全時間をならして「平均のつながりの強さ」を見ます。
長所:安定・扱いやすい/短所:時間変化は不明。 - 動的FC(dFC):短い窓で刻み、窓ごとに結合を評価=「つながりの移り変わり」。
長所:状態遷移が分かる/短所:ノイズに敏感・統計が難しめ。
- 「この人のネットワーク特性は?」→ 静的FC
- 「眠気やタスクなどで結合がいつ変わる?」→ 動的FC
ECとは?
さて、FCは因果関係がわからないと述べました。一方でEC(Effective Connectivity / 有効的結合)という、ある脳領域が別の領域の活動をどれだけ「引き起こす/変える」かを、方向性つき(どちらの脳領域がどちらの脳領域に影響するか)にモデル化したものもあります。
FCが「一緒に変わる」だけ調べたものであるのに対し、ECは因果的な観点にまで踏み込んでいます。
まとめ
FC=「一緒に動く度合い」であって因果ではない。
EC=「因果の向き」まで踏み込む。
静的は平均のつながり、動的は時間で入れ替わるつながり。
いずれなんのためにこれらを調べるのかも紹介しようと思います。