『読めば分かるは当たり前?―読解力の認知心理学 』を読んで「表層構築」が参考になりました。また、本ブログで扱ってきたことと関連する部分も多いので、メモと感想。
表層構築とは
表象構築は、読解力の基盤であり、情報を頭の中に再現するプロセスである。
• 第一のレベル:テキストベース
文章に書かれた内容を整理し、単純に理解する段階。あらすじの把握に相当するが、知識とのつながりが薄いため、記憶に残りにくい。
• 第二のレベル:状況モデル
読み手が持つ知識や推論を加えて「世界の再現」を行う。このレベルに達すると、知識と結びついた深い理解が可能となる。
関連する要素(一部)
読解には以下の要素が関与する。
1. ワーキングメモリ
• 読解には情報の一時的な保持と活用が求められる。
2. スキーマ(知識の枠組み)
• 既存の知識と新たな情報をつなぐ役割を果たす。
3. 語彙力と読解
• 語彙が不足すると、表象構築ができず、読解が困難になる。
• 文章の98%の単語を理解していることが適切な読解の条件とされる。
4. 文の構造と統語
• 読解には文法や語順の理解も必要。
• 例えば、「主語・目的語・述語」の基本構造を想定して読み進めるが、語順が異なるとかき混ぜ文となり、理解に時間がかかる。
5. 談話理解と命題構造
• 文章の意味は単語の集合ではなく、命題(意味の単位)がつながることで構成される。
• 明確なつながりがない場合、推論が求められ、ワーキングメモリを消費する。
まとめ・感想
私の理解ですが、簡単にいうと「いかに頭のメモリの負荷をかけずに本の世界観を把握するか」ということで、これは納得ですね。
書籍に関連しそうな語彙や概念を獲得しておくと、世界観の構築にメモリを割ける。ので私も割と前もってスキーマや語彙を集めてから読書に取り組んでいたのは、理にかなっていたのかなあと。
す。逆に初めてのジャンルで、少しでも背伸びをしてしまうとメモリ負荷が大きすぎて、細かい語彙や知らない概念に足を取られて、大筋を取り逃がす。結局何を言いたいのかわからないこともしばしば。
自分は発達特性でワーキングメモリが特に小さいらしいので、前もったスキーマ的圧縮を多用してメモリ負荷を下げる戦略を続けようと思ってます。
(このブログのメモにもそんな側面があったりなかったり)
本書では、「表層構築」もさらに深く書かれていますし、批判的読書や感情についての章もあるので気になる方はお読みいただければ。