ワーキングメモリ(作業記憶)とは、情報を一時的に保持しながら、同時にその情報を操作・処理する能力のことです。これは短期記憶の一部とされ、問題解決、読解、計算、判断などの認知活動に不可欠です。
ワーキングメモリは「頭の中のメモ帳」や「思考の作業台」に例えられ、個人差はありますが容量には限りがあります。
【日常的な例】
例:会話
誰かと会話しているとき、人は話している内容を覚えること、理解すること、自分の返答を考えることを同時並行で行う必要があります。
このとき、一時的に話を記憶しながら返答を考えられるのはワーキングメモリを使用しているからです。
例:暗算
「37 + 46」を暗算で行うとき、まず30+40=70、次に7+6=13、それを足して83といった順番で暗算してたとします。
そのとき、途中の計算結果(70や13)を一時的に覚えておきながら、次のステップを進めていく際に使用しているのがワーキングメモリです。
このほかにも、料理や買い物などさまざまな場面で私たちはワーキングメモリを無意識に使って生活しているのです。